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Logbee

2010年から着手、プレス加工の町工場が
LPWA技術を独自開発し商品化電池持ち約3年!
完全防水LPWAセンサーデバイス

○Logbee : 小型・防水・ロングバッテリライフのLPWAセンサーデバイス
 Logbeeは、防水タイプの温湿度照度データロガーです。
子機と親機との間は独自開発した、いわゆるLPWAの920MHz帯域の電波で通信を行います。見通しで数百メートルの通信距離が確保でき、複数の子機のデータを親機へ集約することが出来ます。子機側に温度、湿度、照度のセンサーを搭載し、筐体が防水となっている一方で、温度や湿度のデータが取得できるという特徴を持っております。また、内蔵バッテリは無交換で3年程度動作します。さらに、子機はアンテナ内蔵となっており、小型軽量ですので、さまざまな場所に取り付けが可能となっております。

 近年、LoRaやSigFoxなどのLPWA技術が注目されておりますが、なかなか商用化に至った事例を目にすることはありません。チトセ工業ではそれらが登場するよりはるか前の2010年から独自に技術開発に着手しており、すでに商用リリースされ、さまざまなお客様のもと、実際のフィールドで利用されているLPWA通信機器です。

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○チトセ工業のもともとの業務分野

 チトセ工業は、主に自動車部品や機械部品のプレス加工、炉中ろう付け加工を手がけております。プレス加工については、試作板金加工から金型設計制作・量産までを一貫し、それにより製品の早期立ち上げと品質の安定化を実現することを強みとしています。さらに、無酸化で高強度な金属接合ができる「炉中ろう付け加工」については独自の技術とノウハウを有しており、多くのメリットがあることから、これまでに様々な産業部品の用途で採用されてきました。


○経営課題に直面

 しかし2010年当初、弊社は顧客からの受託数が安定しないと売り上げが変動してしまうという経営課題に直面しておりました。そこで、受託ベースの加工業に加え、自社が企画・開発をした、自社ブランドでの商品を立ち上げたいという想いを持つようになりました。長期的にその商品を育てて行くことで、外部からの受託数に左右されずに、主体的な経営へと変革することを考えていました。しかし、当時はまだ具体的な商品を何にするかは決まっていない状況でした。


○チャンス到来

 そんな時、大きなチャンスが訪れます。大手電気メーカーの中で立ち上がったある商品の事業を、外部移転する先を模索していたのです。商品開発経験のない中、市場性も不明であったためその大きなリスクも感じながらも、今賭けにでないと二度と来ないチャンスだと思い、弊社内で事業化を行うことを決断しました。その商品こそが、Logbeeの前身となるLPWA技術を用いた通信機器でした。当時はまだLPWAという単語も無い状況で、市場性も不透明、920MHz帯域の利用ルールも整備中という状況です。しかも無線機器の開発という、これまでの加工業の業務・業種とは全く異なる分野への参入でした。今振り返っても、大きな決断をしたと思います。

 この方針の決定に際し、チトセブランドの商品開発がしたいという想いを朝礼や会議で常に話し、長い間社員と共有化してきた中での判断でしたので、社員は皆その思いを受け入れてくれました。そういう意味では、Logbeeは開発に携わったエンジニアだけで無く、全社員に支えられて生まれた商品なのだと思います。


○デバイスのゼロからの開発

 当初、植物工場におけるセンサーデバイスの開発を手がける方針を持っておりました。納品先のニーズとして、温度、湿度、照度の管理を行いたいこと、防水であること、無線通信でセンサーネットワークが自社内で構築できることなどがありました。農業の現場で活躍できるセンサー機器は、農薬がかかったり、土に埋めても壊れない防水のものが重要だと気付かされました。その後、これらの機能を基本スペックとした開発が進められました。無線通信に強いエンジニアが開発を担当しましたが、当時は現在のように無線センサー装置の試作を作るだけでも容易では無く、さらにWiFiとは異なる920MHzという新たな周波数帯域を用いた開発でしたので、試行錯誤を繰り返しながらの開発となりました。日本の農業のIT化は諸外国に対して遅れているということもあり、それに貢献したいという想いが開発を支えました。

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○開発当初から920MHzに注目

 その中でも、最初に着手した技術は920MHzの無線通信技術でした。なんと開発着手の前年度が、テレビのデジタル化に伴い空いた電波帯域である、920MHz帯が産業用に開放された年でした。利用できる環境になったばかりのこの帯域に注目した理由は、海外ではすでに少電力で到達距離が比較的長い方式として広く使われ始めていたからです。この帯域は日本では、テレビの周波数が占有して使えませんでしたが、とうとう解放されたと言うことで、将来の可能性を感じました。

 また、植物工場向けに採用する場合、Wi-Fiで使用している2.4GHz帯より、同じ出力では到達距離が長く、特に水分を含む植物には、吸収されにくく農業用途向きと判断して、採用を即断しました。

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○センサーとボディの設計

 防水設計なのに湿度を取得するというのは、当たり前のように思いますが実は全く相反する事象です。それを両立させるために、水蒸気は通すが水は通さない素材のカバーを採用しました。また、温度変化スピードを速くするために、恒温槽でデータをとりながら何回もケースの形状を変えて、試行錯誤を繰り返しました。結果、筐体におけるセンサー位置は、筐体の温度の影響を受けにくく、なおかつ温度変化に対する追従性に優れた設計とし、 その構造は実用新案の登録を行っています。

 さらに、電波の到達距離を伸ばすために、アンテナの形状、回路設計を何度も見直しました。 Logbeeの子機をご覧頂くと、最近よく見るLPWA機器のような、黒く長いアンテナが飛び出しておりません。これを実現するために、電波暗室ではなく、実際にフィールドで到達距離を何度も計測し、最適なアンテナ設計としました。電波の特性は、ちょっとした回路設計やパーツのレイアウトの違いでも大きな影響を受けるため、単にアンテナ自体のチューニングだけで無く、回路全体のバランスを何度も変えては、フィールドで試験をしました。 寒い日に風の強い河川敷で何度も計測したことは、いい思い出です。 その甲斐あって、小型にもかかわらずよく飛ぶ通信機器が開発出来ました。

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○PC向け管理ソフトウェアの開発

 PCに親機を接続して、各センサーのデータを管理するためのクライアントソフトの開発も進めました。これが無いと、単なる数字でしかデータが管理出来ず、業務向けに利用することが出来ません。このソフトでは、一定の閾値に達するとアラームメールを送る機能を筆頭とし、 リアルタイムのグラフ化機能、複数あるセンサー子機の設置場所の表示にも最近対応しました。

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○量産化に向けた最終工程

 実験や動作確認のために使う試作品と、最終的にお客様に届けるための量産品というのは、一見するとほとんど同じように思われますが、形は似ていても中身は全くの別物となります。特に、出荷し流通する通信機器においては、電波法やARIBの遵守は絶対です。それらに抵触しない電波の出力波形の生成には特に注力しました。 例えば、個体毎のばらつきは発生する前提とし、それでも全出荷分がパスするようなチューニングを行いました。具体的には、キャリアセンスレベルの最適化、フィルタの追加、出力レベルの最適化を実施しました。当時はまだLoRaなどの規格が無く、出力が小さくて920MHz帯に適したプロトコルスタックや通信方式をゼロから開発しました。そういう意味では、Logbeeは920MHz帯域を用いた国内のLPWA通信機器の先駆けだと思います。

他にも以下の3項目は量産化に向けて苦労した点です。

(1)アンテナ調整手法の簡素化
 アンテナと無線モジュールを、コネクタで接続しアンテナのみで、周波数特性を測定しながら 調整する手法に統一しました。アンテナをケースに取付けた時にずれる特性も組立方の工夫で、ずれを少なくしました。

(2)プログラムバグの修正
 動作の不良でバグがあることが判っても、その原因やきっかけがつかめませんでした。 そこで、プログラム上だけの不具合ではなく、ハードをコントロールする方法に問題が有った事をつきとめ、改善しました。

(3)バッテリのロングライフ化
 Logbeeは一般的な使い方であれば電池無交換で約3年間連続動作いたします。2017年現在、LoRa等を含めLPWA機器でここまでの長期動作を保証している機器は無いように思います。我々はそれを2013年時点で実現しておりました。送信タイミングや送信データ量、バッテリの選定や回路の省電力化など、あらゆる手を尽くしてロングライフ化に取り組みました。


○市販開始と反響

 こうした開発を乗り越え、とうとう2014年2月に市販開始いたしました。これまで、土木建築関係 、農業関係、食品関係 の業種で利用が進んでおります。特に、土木建築関係については、NETISを取得してから市場の反響が大きくなりました。防水で無線部と温湿度センサーが一体化した製品は現時点でLogbeeだけなので、 そういった点を高く評価していただき、採用されています。

 また、温度や湿度のセンサー利用用途としても好評で、 特に電池が長持ちで安定して計測できていますといったお声や、 実物を手にとっていただくとよりコンパクトですねといった声を頂いております。

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○今後の展望

 将来のラインナップや改良として、通信距離の延長、 PCソフトのオンライン化・クラウド化、熱電対への対応、および入出力の多様化 を検討しております。特に、今実装しているセンサー以外のニーズも把握しております。

 地道なバージョンアップを行いながらも、将来はスマートファクトリーやスマート農業への拡大と、IoT分野での展開を図りたいです。 特に近年はLoRaやSigFoxなどLPWA規格が複数出てきておりますが、それらよりもずっと早期に市場参入しており、さらに広く産業で実稼働し、運用フェーズに入っているLPWA機器を販売している実績は業界唯一だと考えております。このノウハウをフルに活用し、IoTによってスマート社会に貢献できる一助となりたいです。


○Logbee x DREAM

 Logbeeをつかうことによって植物育成レシピの数値化に役立てていただけると嬉しいです。 植物によって育成場所の温湿度、光の量など全部違うのでそれがわかれば 誰でもおいしい野菜や果物をつくることができるようになります。また、農業だけでなく見える化することによって製品・商品の品質を安定化させること、自動化できること、作業環境が改善されると嬉しいです。


○さいごに

 なんとしてもLogbeeシリーズで結果を出し頑張ってくれた全社員に報いたいと考えております。

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