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Cashe

「家計簿のラストワンマイル」を解消する

  • ・高倉葉太
  • ・斎藤謙二郎
  • ・野村隆文
  • ・梶原侑馬
  • ・木村直紀

 私は小さい頃からモノ作りが好きで、いろいろなモノに囲まれた生活が好きでした。
今はスマホにたくさんのアプリが入り、スマホ1つで何でもできる便利な時代です。
でも、「便利で効率的」な、似たようなスマホに誰もが同じように縛られて、逆に窮屈になっている部分もあると思います。
何でもアプリにしてしまうんじゃなくて,スマホに入れなくていい機能はスマホから出してモノに返してあげるべきだと考えています。
そして個人個人の生活をもっと自然なものに、世界をもっと色鮮やかなものにしたいと思っています。

 その中で最初に着目したのは家計簿アプリです。私自身、一人暮らしをしていて何度も家計簿をつけようとしたのですが、どうにも続かない。
なぜ続けられないかを考えて気づいたのは、日常生活には「自然な流れ」があることです。
たとえばこれは極端な例ですが、料理をするときキッチンにシンクが無くて、毎回お風呂場に皿洗いをしにいかなければいなかったらどうなるでしょうか。
確実に皿洗いをしなくなってしまいますよね。料理には、作る・食べる・片付けるという三つの「流れ」があって、それぞれが繋がっていないと途端に面倒になって人は洗い物をしなくなる。
このことは家計簿をつける場合でも同じです。お金を使う・記録するという流れが途切れてしまっているから、家計簿は続かない。
それなら、「お金を使って記録する」こと一つの「自然な流れ」にデザインし直せば、アプリよりもっと簡単に、無理なく家計簿を続けられるんじゃないだろうか?
ここから新しい家計簿デバイス「Cashe」の開発がスタートしました。

 最初に考えたのは、全自動家計簿記録財布です。入れた金額と出した金額を認識して全自動で記録してくれる財布。ただプロトタイプの段階で、財布が大きくなりすぎる、そしてコストがかかりすぎるという問題に直面しました。そもそも財布は嗜好品の側面もあって、財布を買い換えてもらうハードルも高い。

 私たちは、もっと誰もが簡単に、今持っている財布を使いながら、かつ「自然な流れ」を作れる方向性を探りました。そしてたどり着いたのが、誰もが財布に入れている「カード」です。
使い方はシンプルで、カード型のデバイスを財布に入れて、お金を使った時にその場でデバイスを使って金額を入力するというものです。お釣りを待っている間に記録できたら、後で記録しようと思って忘れることも無いはず。
当初はテンキーのついたカード、カード型の電卓のようなものを想定していました。ただここにも問題が。まず1桁単位で細かく入力するのが結構面倒くさいこと、そして何より入力するためにデバイスを取り出すという余計な動作が入ることです。これではまだまだ自然な流れとは言えない。
たとえばコンビニで買い物をして、袋に入った商品と、レシートと、おつりを受け取って店を出る、という流れがあったとして、店を出るまでのその間に入力をしてもらえなければ、もうずっと入力されないままになるのではないか、という仮説をもっていました。おつりやレシートがお財布に戻され、店を出るまでの極めて短い時間に、ユーザが負担なく日常化できるような入力作業となるような仕組みを考える必要がありました。
解決の糸口は、相談に乗ってくれた友人が言った一言にありました。「家計簿って、使ったお金をざっくり把握するなら1000円単位でも十分だよね」。そこで思いついたのが、「ボタンを一つにしてしまう」という大胆な解答でした。1000円を出す度に1回押すだけ、というシンプルな操作なら、お金を使ってから記録するまでの流れが妨げられません。またどんな財布に入れても、ボタンは常に顔を出しています。

 こうしてCasheは「ボタンが1つ付いたカード」という今の形に落ち着きました。

 非常にシンプルな形になったCasheに、新たな広がりを持たせました。
たとえば財布を開くと常にデバイスが顔を見せているため、お金を使おうとするまさにその瞬間にユーザーに使い過ぎを通知する役割です。今月の残高から推測して、今週はあと何千円使えるのか、LEDライトのカラーゲージで視覚的に把握できるようにしました。

 また、お金を使ったその場でユーザーが確実に家計簿を記録していけるため、使ったお金と位置情報とを直接結びつけられるようにします。ユーザーにとっては自分のお金の使い方を今までに無い方法で把握できることに繋がります。位置情報から、どんなお店でどれだけ使ったかを地図上で認識することも可能にします。
たとえば、今月の残高とユーザーの消費傾向から、「月末の贅沢を演出する買い物提案サービス」も提供可能だと考えています。「月末に困らないために家計簿をつけなくてはいけない」という消極的な動機だけでなく、「節約した結果、日常がもっと色鮮やかになる」という積極的な動機で家計簿を提案できれば、Casheは家計簿アプリよりもっと魅力的なデバイスに近づくのではと考えています。

 現状は、「お金の記録は1000円ごとでよいのか」「家計簿に求めるのは残高の把握なのか、使い道の把握なのか」「月末の贅沢提案は本当に魅力的なのか」といった仮説の検証の段階です。
Maker Faire TOKYO 2016に初期のコンセプトモデルを展示した際、「ボタンを押すだけのシンプルさ」に加え、「1000円単位に割り切った」点が、潔くて斬新だ、という評価を多く頂きました。財布に取り付いているデバイス、という点にも新しさを感じていただき、手ごたえを得ました。

 また、日経コンピュータ16年9月1日号において、写真とともに取り上げていただくことができました。今後も、いろいろなユーザの声をもとに、最も多くの人にとって使う価値のあるデバイスにCasheを近づけていけたらと思っています。

 また「どんなユーザーがどこでどれだけお金を使ったかというデータ」が取れることは、基本的にはBtoCを想定していたCasheが、家計簿アプリを提供する企業と組むなどBtoBにも広がる可能性を秘めています。今までに誰も収集したことのないデータの使い道をいかに企業に提案していくのかも、慎重に検討しています。

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